臀部制圧

 さてと、すっかり年末ですね。
 振り返ってみたら去年に引き続き省電モードじゃないかっていうか、去年以下じゃねーか、って感じですけども。気付いたらもうamazonの箱を開けるという事すら忘れかけてしまっていたというか、アカン今年何を開封したかも覚えてないぞという。そこは、何もするにもお片付けという前座の段階で、無事「日記はここで終わっている」状態で御座いますが(汗)。
 それにまぁ幾つかやりかけてはいたことも時期が怪しくなってくるにつれ、「余裕があったらやろうか」などと、余力などという概念は流されるに決まり切っているもので。結局今年は最低限の事しか出来てないですよ。ってな締めの前に折角なので一筆。

 私、典型的なデスクワークで年中座りっぱなしなもので、たま~の頻度で臀部に煩わしい出来物ができてしまう事がありまして。ちっこいおできの形で薬を塗ったら収まるケースもあったから粉瘤?参考:グロい実写系は避けました)みたいな扱いを受けてたけれど何か違うと。近年(といってももう大分前からだなぁ)は特に腫れがどんどん酷くなって膿が溜まりまくっては医者に切開してもらうの繰り返しで。どうやらこれは「慢性膿皮症」参考ということになるよう。
 しかしこれがまた、こうして何処の話を読んでも「切り取るしかない」と。掛かった医者にも「場所が悪くて血管開くリスクが高いから手術入院になるよ」と。うーん、それは色々な意味でお辛い。
 とはいえ予防策、あるいは対処療法で何とかならないかと思って聞いてみても梨のつぶてで。実際「薬は効かない」とか書いてありますしね。だからといって、発症する度に様子を見ながらやっぱ駄目だでデカく腫れ上がってから平日を待って医者に駆け込んで切開して貰う、という一連の流れを繰り返すのも流石にもうウンザリで。

 そこでこの秘密道具ですよ。その名もたこの吸い出し
 ああいやうん、この昭和の時代によくあったネーミングなんでしょうけども、一歩間違えると怪しい民間療法みたいな風体には流石に躊躇しまして。下手な自己診療よりも医者に掛かるようにとは思っていた訳ですが。でも(この自分のケースでは)医者に掛かってももう先は見えていた訳ですからね。
 それともう一つ躊躇した一因に、ネットで出てきた体験記が「皮膚がブヨブヨになって破れて(破って)膿がドバーッと出た」と。それじゃあ自前で雑に切開するようなものだし、破れた後のケアとか場所が場所だから良くないよね、と思っていたんですが。いやそれ違ったんじゃないかなぁ。
 実際に自分で試してみたところ、患部に塗ってガーゼ付き大型絆創膏でしっかり覆っていたら、そのぶんきっちりガーゼに膿が染み出してきて、「ああこれこそ正に『吸い出し』なんだな」という結果に。何度か貼り替えて数日掛けてすっかり膿も萎んで万々歳。これでもう通算二度目の使用ですが、共に経過も無事順調なので悪い物ではないのではないかなというところの体験記としまして。(勿論、まずは医者に掛かってどういうものなのかははっきりさせてからにすることをお勧めします、ということで
 たぶん先のネット情報は、皮膚が軟化したところで破れやすくなっていた結果論的なものじゃないかと。膿がでかすぎて吸い出すどころではなくなっていたとかそういうのかも。

 で、何でこんな雑話をいちいちエントリにしたかと言いますとね。
 いやこれ「臀部=尻」とか聞くとちょっと小馬鹿にしたような反応にしかならないんだけど、当人割とマジで深刻ですからねと。
 痔とかの対策みたいに穴あきドーナッツクッションみたいなのを勧められるけど、そんなもんはとっくに試してる訳で。それでも座るのが辛いからこそ困っている。むしろ場所が場所で、そのドーナツの縁に当たるような位置にこそ腫れが出来ていて。勿論ずらして座るのは当然だけれど、どうしても何処かに体重は掛からざるを得ず、ずらすにも限度はある。下手に座るとその縁で押し出されるように更に圧迫が掛かってどんどん腫れが酷くなっていく、そうなっているんじゃないかという疑念に陥る感覚。それでも直に座るよりは楽なのでそうするしかないけれど。特に自分のは医者にも「これ血が出て血膿になってるよ」と。血の海だとか洒落てる場合ですらない。そりゃあ腫れも益々酷くなるし益々痛くもなるわってなる。
 そういう形で慢性的なストレスに晒されたまま座り仕事をしなければならないし、痛みをカバーするような姿勢にならざるを得ないからそれがまた新たなストレスを生む。休もうにもヒト種というものは腰を落ち着けないといけない訳で、しかしその座る手段が無い。
 そして横になろうにも尻というのは下に向いているので寝ても結局は圧迫される。左右横向きで寝るしかないけど残念ながら自分は横向き専門じゃないし(多少はやるけど)、それも相当腰を捻らないと痛みが来る、良い位置での落ち着きは得られない。あと起き上がる時って腰(尻)を支点にして動きますよね(あぁぁ)。
 結局寝るの起きるのもストレスになるという、ある種の地獄に突入するのですよ、いやはやホント。マジでこんなことで戦闘不能になりかねない苦行を味わうとは。(まぁそりゃ仕事はするし出来るけどさぁ)

 もうね、この体験を通して思ったのは、「人類種を行動不能にしたければ尻を狙え」と。尻(腰)という生活動作上の最大の基盤を狙うのが完全確実なのだと。
 いや確実に息の根を止めるのなら別の手段にとはなりますが、確実に生活動作にダメージを与えつつ、「でも別に命に別状はないですし(人道的!)」とでも申しましょうか。
 まぁ冗談抜きに、長期的に志気を挫くという精神的攻撃というのは馬鹿にならないというのはありますので。訓練された何とかな方々はともかく、人類種全般ではそこまで強くはないので。人類種を完全制圧したければそういう嫌がらせ手段も馬鹿にならないんじゃないのかなと。ちょっと気まぐれな宇宙人が嫌がらせ半分で「尻に人類の科学では治せない腫瘍を作る」ウィルスでもばらまいて来たら人類なんて多分あっさり降伏しますよ、うん(ぉ)。

 などとちょっと馬鹿なネタを前から割と考えてたところで。
 (全然方向性は違うんだけど)宇宙人が人類種に致命的なダメージを与えに掛かっているとしか思えないという意味では、この「OBSOLETE」(メカロボアニメ)の宇宙人をちょっと思い出したりしましてね。もっと上手く繋がるかなと思ったけど駄目だった(笑)。今の地球人類の損得計算からでは出てこない、ちょっと有り得ないベクトルの視点みたいなところにも話を繋げたかったような。)
 まぁ地球人類の経済バランスを完全にぶっ壊しに掛かってるってのが意図的かそうでないのか。むしろそこの設定自体には興味は無いので、そのまま舞台装置として終わってくれると嬉しいけどどうなんだろうなぁと。
 今のところは、成る程もし仮にこんな事が起きたらそりゃこうなるよね、というIFの小話を小気味良くショート展開してくれている構成は割と好き。まぁいつも割と掴みはいいんだけど凡庸なSF設定オチになりかねない脚本家なのでこの後どうなるのかなぁとは思いつつ。敢えてそうなる前に書いてみることにしましたと(笑)。