破壊魔

 本棚を開いたら懐かしの漫画破壊魔定光が目に付いて、無性にコオネが見たくなったので初登場の巻をペラ読みしてたら、「ありゃ?おもろいぞ」と、結局それから全巻読破コースに流れ込んでしまいましたとさ。

 何の誤変換だと訝しがられるタイトルに、矢鱈と派手派手な表紙カバーは正直自分もどうよこれと思いますが(笑)。加えて、継ぎ接ぎモザイク体等のキャラクターデザインに、如何にも漫画SFと揶揄られそうなトンデモ理論に、強引と荒削りの紙一重感(???)なストーリー展開にと。まぁ何と言いますか、あれから色々「物の見方、見られ方」を良くも悪くも学習してきた自分に取って一体何処まで当時の自分と同じ気分で読めるかという、正直恐る恐るの感もあったりしたところ。
 いざ蓋を開けてみたら、あー、やっぱ好きだわこの漫画(笑)。
 確かにコオネの如何にもなビジュアルデザインも大好きだけど、それ以前に何よりデータ生命「ポンコツ」君がいい味出し過ぎ。この辺やっぱ重要なのはキャラクター性なんだよなぁと。
 ポンコツはアニメ版の声が良い声してたなと思ったらソヴァル大使(startrekENT)だったり(アニメの出来はまぁ、という感じですが)。AIなんだけど感情豊かで、気も遣うし主張もする。だけど本体が無いのであくまで間接サポートポジション。ああいうAIキャラとコンビを組むという設定は、ナイトライダー世代的にはついつい憧れてしまう、刷り込みなんだろうなぁ。

 お話の方はまぁ改めて読み返してみると、頑張ったなというか連載漫画というのはこういうものかと。所々荒削りだとはやはり思いますが(笑)、文字通りの「辻褄合わせ」の潔さが非常に好きでした。
 というか、こういう漫画は最近読んでなかったなぁ。今はネット情報も豊富だしまた手繰ってみようかな。

 因みに当の作者本人はあれからビッグネームな作家のコミカライズ稼業に就いてしまったので正直微妙。何巻か読んでたけど流石に諦めた。今どうなったのかなあれ。漫画家にストーリーの構築手法を学ばせる為とかあったりするのかなと思った事もあったけど、あんま凡庸な話も困るよなと。勿体無い。

辻褄合わせ

 一度触れた手前書いておこうかなというだけだけど、
 「電脳コイル」も何とか終了。
 ぶっちゃけストーリー方面は最初から好みだとは思っていなかったのであれこれ言うつもりはないけれど、しかし序盤に見せた「何となく懐かしい」作りの方ももうちょっと期待出来るかと思ってたんだけどね。あっと言う間に終息して寂しい限り。大黒黒客もコイル探偵局も言ってしまえばただのお飾りで。フミエの見事な迄のドロップアウトっぷりは、かつての「監督に逆らってハブられた」と噂の某番組を彷彿としてしまいましたよ(ぉ)。まぁこれは流石に冗談だけど。
 やはり、キャラがストーリーを紡ぐのではなく、ストーリーにキャラを当てはめるタイプの構築法は正直好きになれない。整合性を求めるあまり辻褄合わせに躍起になってる様に見えかねないと言いますか。何だか余裕の無さが伝わってくると言うか、ちょっとね。

 と、こういった「辻褄合わせ」というキーワードが出る度に何気に脳裏を過ぎるのが、中平正彦の「破壊魔定光」(<何の誤変換だと言われたことアリ(笑))
 これがまた、今までの話は何処に行ったんだ?というくらいあっちこっちへと、辻褄は(何とか)合わせたので後はフィーリングで楽しんで下さいと言わんばかりに次から次へと話の変わるストーリー展開の破天荒っぷりが妙に心地良かった。
 まぁその辺正直言って無理も多いし、変にエピソードに力を入れすぎて印象がアンバランスになったりと、構成のアラはかなり激しいのだけれども、最後にちょっと気の利かせたネタがあったりオチもやはりそんな感じと、一貫して特徴付いた作りが先に来るので個人的にはまぁOKかと。エンターテインメントって事で。
 最近よくよく感じてしまうのが、完成度とか総合クオリティに拘るばかりで総じて取り柄の無い作りになりがち、という部分。だから真逆のコレは凄く好きだったんだよなぁ。

 まぁ原作終了して久しいけど一度書いてみたかったので。(因みに、殺戮狂のヒロインがネコ耳ブルマの戦闘服を身に付けたりと、個人的にもちょっとどうかと思うアレなデザインが随所に現れるのでその辺は御容赦あれ。いやこれは一応弁解しとかないと(ぉ))