もう流石に次は無い

 「DSヘラクレス」終了。あらゆる意味で。
 まぁもうアニメ的キャラ作りが生み出す作品世界に全く入り込めなかったという時点で自分としては諦めるしかないのだろう。見た目で判断するのは勿体ない事もある、という経験から食い下がってはみたけど、結局は見た目そのままでしたという事で。しかし、仮にそういう部分が自分好みであれば物語全体も良く見えたのか?と問われたところで、正直頷ける自信もあまりないのですが。
 やっぱり、野島氏の役職が「シナリオ監修/シナリオ」という奇妙な表記なのも、「自分は元からあるプロットを整理し直しただけです」という意思表示なのだろうと思う。いや別に氏を神格化するつもりはないけれど、プレイ前に期待してしまったインタビューでの数々の言葉も、実際は理想レベルでしか見えてこなかったし(サブテキストがお粗末すぎる)、結局は当初書いたようにただの「ファンジン」を責任の範疇で持ち上げただけのようにしか見えない。じゃなきゃあ、いっぱしのプロがこんな使い古しのネタばかりで新作を気取れる筈もない。当初は付けようとしていたらしい5のナンバーが消えたのも幸いだったのか、と。
 ま、そんな邪念が最後まで拭えませんでしたよ、という事で。


 ゲーム的な所で若干以前の補足をしておくと、あれから先はステータスがインフレを始めてMPには余裕が出まくるのでやり繰りに関しては適当にはなった。けれども「1ターン速攻勝負」の原則は変わらないのでやる事も変わらない。
 この戦闘システムは、曰く「カードゲームの要素を取り入れました」という話。確かに要素的に見るにはそう、だけれども「最初から手札が決まり切っていて」「引くカード順(行動順)も決まり切っている」、これでルールとして楽しめるのか?と甚だ疑問でしょうがない。まぁカードゲームも、自分の思う戦闘展開に持ち込むのが目的だから、それがストレス無くこなせて「俺TUEEE」、って理屈なのだろうか? こんなもの答えを予め知っている算数テストレベルだろうに。
 これに限らず、スタッフインタビューで言われている諸々の作りは、基本的にはその通りの事は出来ている、だけど果たして「それで面白いの?」という話。いやむしろ、これで面白いと思う人間が残る、そういう世界なのでしょう。これは皮肉なのだけれど、これが皮肉として認識されないのが辛い。

 まぁ何にせよ、自分的に一番ショックだったのは、昔から名の知れてる人間がこんな思想レベルで実際にモノを作っていたのだということをまざまざと見せ付けられた事。っつか、企画にキャラデザに戦闘バランス担当に、ってモロにA級戦犯じゃないか、、>はん。