SpaceChem感想まとめ

 話題が前後したけれど、「SpaceChem」、残っていたリアクター節約系の実績と、Research.net(追加ステージ)にあった追加ギミックを見ておいた。これで主立った要素は網羅できたかなと思う。追加ステージがまだまだごまんとあるけれども、他の事にも手を出したいのでこれで一旦休止かな。下手な物をやるよりもこっちの方が楽しめるんだけどね。

 それにしてもこのゲームの難しくも最も面白いところは、総当たりを許さない作りでありながらもクリアまでの道筋に一切の手助け(ヒント)が存在しないという点だと思う。
 唯一の手掛かりはステージの開始条件、即ち入力・出力の各分子とリアクターの上限数といった制約のみで、これらを元にクリアに至るまでの段取りを導き出し、それを実際に回路上で実現させる。勿論これが思い通りに行くとは限らない訳だけど、この流れが最後まですんなりはまると実に格好良く気分が良い。
 これが、中途半端にヒントが出てしまったり、ましてや手順を誘導するような構成だったらこうも面白くなることは無かったのだろうね。まぁパズルとしてはある意味当然の事なのだけれども。それがこのルール上でなお徹底されたことで、厳しくも面白いゲームたり得たと。

 またもう一点、このゲームのステージ作りのポイントとして、必ず「一捻り」がある、これが非常に大きい。
 例えばFusionを題材にしたステージで、AをA1とA2に分けてA2+BでCを作るのが目的だったとすると、その際に同時にA1の処遇についても考えを巡らす必要がある、そういう風に一山置かれたステージ設計が多い。これがA2+Bだけで終わってしまうとただの単純作業になりかねないけれど、そこにもう一考加わることで「ああでもない、こうでもない」ステージになってくる。こういった瞬間は非常に重要。
 無論、「一捻り」が重要なのはパズルに限った話ではなく何にでも言えることだと思う。つまりそれだけゲームの基本がきっちり押さえられているという事こそが、このゲームの高評価たる所以というものなのではないかと思うところ。