レベル依存のゲーム性

 「ゼノブレイド」、ようやく一通りのダンジョン探索、イベント消化を終えた。
 しかしクリア後は更なる強化装備の回収遊びが始まると思っていたので、クリア時点(Lv82くらい?)からMAXレベルに至るまでほぼ全く武装が入れ替わらなかったのは拍子抜け且つ至極残念。強さ云々の前に見た目がちょっとなぁと、それだけが心残り(笑)。
 そしてそんな話を借り主にしたら「女性キャラの重装備が良いよ」というので見てみたところ、そこには戦隊モノの女幹部が待ち受けておりました。(ぉ)

 まぁそれはさておき、正直な話、クリア後の方がゲームとして遊べた気もする。
 終盤になって諸々解放されたり追加されたエリアを自身のレベルと相談しながら順次埋めていくというプレイに、従来のレベル上げの感覚に近いものが感じられたのか。自分より強い敵に敢えて挑むというケースが自然に発生したのも良かったと思う。ゲーム終盤に至るまで雑魚は完全に格下(自分から襲ってこない)という状態がずっと続いていたからね(かといってレベルを上げずに進めるにはボス戦のリスクが大きかった)。この点、戦力に余力が生まれたからというのもあって、何と言うか、ゲームバランス的に完成するのが終盤だと言っても過言じゃないのかもしれない。或いは全容を把握した上で改めて二周目の(縛り)プレイを行うことで初めて遊びが成り立つのか。要するに設計側には初回プレイなんて眼中に無いんだよね。近年特に感じる傾向。理解が深まればより楽しくなるのは結構だけれども、プレイヤーの成長曲線を意識した遊びのバランスというものもあるべきだと思う。

 それと、やはり気になるのはあまりにもレベル依存の傾向が強すぎる点。
 先の例で下から追い上げている分にはまだいいのだけど、ちょっと旬を過ぎる(レベルが上がる)ともうザコ化する。これは別にこのゲームに限った話ではなくて、メタルマックス3の時なんかにもこぼしていた話。
 ただ適性レベルを迎えるまで歯が立たない(挑むべきではない)という慣習は大昔から変わらないところであって、それが悪いというよりも、そのレベルがあまりにもコロコロ上がりすぎるのが問題なのかなぁ。昔はレベルを上げるのも面倒だったし、1・2上げた程度で劇的な変化が生まれた訳でもないし。強さの上昇が分かり辛かったようには思う。
 まぁ今はそういうバランスで作ってるものにどうこう言ってもしょうがないんだけどね。ただ個人的にはすぐザコ化するこの傾向はどうにも虚しさを感じてしまって。勢い予約したメタルマックス2Rもこの点で不安なんだよね。システムバランス自体が3のリファインだという点で遊べるとは思いたいけれど。

長い戦いが

 「ゼノブレイド」(若干書くのが遅れたけど)先週末にようやっと終了。
 ラスボスよりレベルの高い雑魚ダンジョンの探索が残ってはいるけど、ひとまずの区切り。

 いやぁ、疲れた。本当に疲れた。この疲労感はかつてないと言っていい(笑)。
 何でもかんでも詰め込みすぎの過剰なゲームデザインは正に和ゲーと言ってしまうべきか。プレイ中に味わった「やる事が延々と溢れ出てくるような感覚」は、一見して楽しいように見えて、その実、息苦しさに悶えたと言っていい。当初聞いていた「プレイが止まらない」という話は、むしろ「止め時が見付けづらい」という意味だったように思う。もう少し小刻みに楽しませる配慮というものもして欲しかった、というところ。
 この点、先日の「広すぎる」の件にも繋がる話。
 実のところこちらのプロトタイプと思しき没マップを見ると開発当初は今以上に広大に作られていたようで、これを遊べるレベルにまで落としたのが今の形、ということになるのではないかとは思う。アイテム収集や討伐クエスト、そしてランドマーク発見というギミックを盛り込むことで、広いマップを一通り楽しませる工夫はされていた。自分のように好き好んでマップを回る人間のみならず、一般の層にもマップを存分に駆け回らせる遊びは提供出来ていたように思う。
 しかし、これを「一時(いちどき)に消化させる」には少々かなり量が多すぎたのではなかったかなと。ストーリーの合間にこなす量としては明らかにバランス過多で、サブクエスト・マップ探索を一通りこなして次に進む準備が出来た頃にはもうすっかりお疲れ状態というのが実情。ここは例えば敵の強さやサブクエストの対応レベルを何段階かにばらして、レベルごとに行けるエリアが増えていくような構成でも良かったのではないかと。ストーリー進行上は途中で戻ることは想定されていないのが本来だけれど、一部のクエストは後半に発生するようには出来ていたしね。
 この点、実のところストーリーRPGの体を為している割には好き放題戻れる作りになっていたので、それを最大限活かしてくれちゃっても良かったのではないかなと。そういう意味ではやっぱり、惜しい、とは思っている訳です。マップ探索でこれだけ遊ばせてくれたゲームは初めてだからなぁ。マップの個性は企画上当初よりあった訳だし、そこを第一に据えたゲームデザイン、というものを今後は考えていって欲しいように思う。

ゼノブレイド

 しかし大当たりのSpaceChemもそこそこに、暇がある時にということで、前々から仲間内で評判の高かったゼノブレイドをプレイ中。噂には聞いていたけど酷い時間食い(笑)。まだ途中だけどクリア後だとまた筆が鈍りそうなので、丁度良い頃合いかなというところで。

 これは巨神の骸の上に成り立つ世界というものを舞台にしたRPG。
 しかしいわゆるJRPG(=和製RPG)の要素要素に不満と不信ばかりを抱える自分としてはなかなか腰が重く、いざ始めてからもやはりそれらの要素に対する「またか」という憤りもあって、なかなかコメントするに出来ない状況が続いてしまったのが実際のところ。伸ばす所を伸ばしきれないゲームデザインがJRPGの欠点、という話は案の定このゲームにも当てはまる。
 ただそれでもプレイを続けた理由は、今作のこれでもかという程のマップデザインにある。基本的にはMMORPGに強い影響を受けたゲームデザインで、同様にしてマップについてもその黎明期から語り草であっただだっ広さを受け継いでおり、それを更に日本のデザイナーが作るとこうなります、と言ったところ。ただ広いだけでなくそこに景観をも詰め込むデザイナー精神。むしろ、3Dマップに美麗なランドマークがあれば好きなだけ回るのに、という要望に愚直な迄に答えまくった結果がこれ。最初のコロニー9でこそ「ただ広いだけ」の印象は拭えなかったものの、次のガウル平原に出た際の開放感が実に素晴らしい。
 平原(高原)を抜け丘を登ると眼下に湖が広がり、そこに掛かる橋を渡り階層状の台地に登る、ここまでがワンセットの地形。高台から振り返ればそれまで走り抜けてきた土地が一望できてしまう。エリア単位であれば何処かのゲームにもあるであろう地形を、全て一繋ぎにして尚かつ見渡せるレベルに落とし込んだ、そういうゲーム。そう、「遠くに見える○○にそのまま近付く」、そういうダイナミックな夢を実現したゲームということ。浮遊都市に近寄って下から見上げた時は「成る程なぁ」とつくづく思ったもので。
 しかもその「遠くに見える」というのが、よくあるビルボード(書き割り)表現ではなく実際にポリゴンを置いているというのが実に心憎い。シーン限定で遠景が見渡せる演出であればそこかしこにもあろうものを、ここまで「実在」という観念に拘った例はそうそうあるものじゃない。強いて言えば「絵のクオリティを求められないWiiだから出来た」という意見もあるにはある。確かに近景のショボさをここまで割り切ってガクガクの地形で表現することは、今の最新ゲーム機ではおよそ許される話ではないのかもしれない。いやむしろ、そうやって近景のビジュアルクオリティを保ちつつ全体を綺麗に見せる為のマップデザインのパターンというものがあまりに定着してしまい、こういった冒険がなされなくなっていたというのが実情なのかもしれない。

 ただ一つ言うなれば、ちょっと「広すぎる」と思うことはある。或いは「必ずしも広さが必要とされている訳ではない」というべきか。この広さ故に味わえるものというのも勿論あるのだけれど、それをもう少しコンパクトに濃縮することも可能ではないかなと。或いは広いままで遊べるゲームデザイン等々。
 まぁ正直この会社に出来る事と出来ない事という話は内輪でもしているので、むしろこれに刺激された海外デベロッパーがより良いゲームデザインで素敵マップのゲームを作ってくれないかな、などと思ってしまったり。でもまぁ少なくとも希望は持てたような気がしますよ。