憤慨王(何それ)

 今年の頭から放置しっぱなしだったmp3プレーヤ、いい加減寂しくなってきたのでCreative Zen(16G)を買ってみた。

 「何コレ?」(呆然)

 二択の消去法で選んだ程度の代物だというのは重々承知していたつもりだけど、、、世の中、ココまでappleに毒されてたのね。自分はiTunesのあの管理方式は論外の極みなので今まで無視し続けてきたのだけれど、まさかあんなモノが業界標準になってしまっているとはなぁ。Winampからも扱えるってので最新版を入れてみたら「こいつもか!」と、怒りを通り越して絶望に打ちひしがれておりました。いや結構マジで(笑)。

 とにかく、階層概念の撤廃、これが痛すぎる。
 iTunesのスタイルはID3タグの情報に沿ってアーティスト・アルバム名等でソート/フィルタリングするもの。これだけだと階層管理が出来ないから目的のモノを引っ張り出すのが非常に面倒。プレイリストも同様、一覧で並べるだけなので数が増えると選ぶのが面倒極まりない。ここで階層構造でもって予め選択範囲を区分けできれば操作が相当ラクになろうものを。そりゃソートとフィルタでもやれなくはないけど、全データ引っくるめた一覧がずらずらと並んでそこから目視で一々探していくヒマがありゃあ、階層構造でサクサク辿る方を選びますよ。それが圧倒的に高効率。まぁああいう一元管理で十分な使い方しかしない人が居る事までは別段否定はしませんが(管理なんてしないでランダム再生がデフォって人も居るだろうし)。ただシステムレベルでそういう使い方しか提供しないというのが非常に腹立たしい。
 だからこそ自分は古典的にフォルダ階層を辿ってアクセスするやり方で今の今までやってきていた訳ですが。こいつはExplorer上でフォルダ構造は持っておきながら、プレーヤ側ではそれが参照出来ないってのが訳分からん。ファームのアップデートで追加されるんかなぁ。希望は薄そうな気がするけど。
 あと、そもそもの話、ID3タグなんていつ切り捨てられてもおかしくないようなデータフォーマットに依存するのが嫌。そうでなくてもCDDBサーバの情報がまるで統一感無くて自前で打ち直さないとマトモに整理出来ないし(Disc1と2でアルバム名もアーティストも違うなんて日常茶飯事)。正直真面目に使う気が起きないというのが本音なんですが。フォルダ管理ならDOS時代から脈々と受け継がれてきた概念だからそうそう土台から崩れる事はないし、まず何よりファイラで整理する方が圧倒的に早いんだよね。
 やっぱマスストレージ対応の奴が出るまでしぶとく待つべきだったか。まぁ、それでもプレーヤ上ではタグ管理限定になりそうな悪寒がしますガ。第一、出るのかどうかすら。なんかもうね、appleに天下を取られた時点でおしまいなのかっつう、それくらいの駄目っぷり。昔世話になったiRiverなんてもうすっかり負け戦だしなぁ。

 まぁ多勢に負けて割を食うってのは、Windows(OS)やらIEやらでお馴染みの話だし、実際自分もX68k→Windows、Netscape→IEといった移行の度に苦渋を舐めてきたものだけれど。それにしたって時代の推移に従った相応のメリットがあればこそで。こういう、ぶっちゃけ不便になるだけの環境移行というのは到底受け容れ難い。一覧でずらずら並べるだけなんて整理の’せ’の字も知らんような扱い方は、何つうかね、ルートディレクトリに片っ端からファイルを突っ込んで(128個制限で)ファイルが入らなくなったとか騒いでるかつての時代に逆行した気分を味わうのですよ。
 別に大衆向けの「分かり易い」作り方がある事までは否定しないけど、それが全てになってしまうのは余りにも惨い。傾きセンサすら持たないWiiみたいなもんですよ。要らんわ、そんなもん。

 嗚呼、参ったなぁ。
 プレイリストの所に階層管理が付くだけでも違うんだけどね(内部的にはフォルダ持てるんだけど一覧で出してくれる)。Winampですら一覧オンリーだから道は遠そうだなぁ。