お疲れ様パート2

 スタートレックDS9、視聴完了。
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 今はただ、お疲れ様。<主に自分に
 ってかTNGの時と同じネタですかと(ぉ)。

 まぁこのDS9は正直、好き嫌いがはっきり出たなと思う。
 TNGの時は「好きなもの」と「どうでもいいもの」という意識の二分化で済んでいたので、ヘボいものはスルーすれば済むだけの話ではあったけれど、今作では明確に「これは好きではないなぁ」という意識が芽生えてしまって辛かった点は否めない。
 とは言っても、好き嫌いの閾値は対象に触れれば触れるほど明確に定義付けされてくるものだし、その中で「好き」の方向性がより具体的になれば、一方で「嫌い(に属するもの)」に対する拒否感覚が強まってくるのもまた事実。それだけ、今作は最初から「これは良い!」と思う所が多かったからね。それだけ期待も大きかったので、「あるぇ~~?」となった場合の印象もまた強く成り得ると。「あまり最初から出来が良いのも考え物なのかね?」などと冗談を飛ばしていたくらい。ま、惜しい所も一杯あったなという。

 と前置きした上で、
 正直自分が「嫌い」としている部分は一般的なDS9の評価そのものだと思うので今更繰り返すまでもないかなといえばそうなんですが。要するに自分も「予言者」周りは最後まで全く好きになれませんでした、はい。
 SFだオカルトだなどの論争に身を投じるつもりは更々ないんだけど、そもそも彼等ワームホール異星人の話が嫌われる要因は、胡散臭い(と感じてしまう)ものを最後まで胡散臭いままで終わらせてしまったことにあると思う。勿論胡散臭さのレベルで言えばQも大差ないかそれ以上の存在なのだけれど、たまーにどうしようもない引っかき回し役が出てくるだけのSF短編集としての構成だったTNGに対し、銀河間レベルの戦争にまで発展した大河ドラマ的なDS9の構成に於いて、それらを指先一つで一変させ得る超越者の存在が嫌われてしまうのはただでさえ当然のこと。ではそこに「時空間を超越した別種の存在」たる彼等が何を成し得たかというと、それは極めて尻切れトンボのまま、ただ表に現れたのは反逆者(?)パーレイスというよく分からん攻撃的存在を描いた三流アクションドラマのシーンばかりともなれば、そりゃ観客から座布団の一つも投げられても文句は言えないというもの。
 最後なんてもう、元々嫌われ者だったカイ・ウィンと、直角90度の転落人生真っ逆さまのガル・デュカットという、演じている役者が憐れにすら思えるその采配は「誰得」とすら言いたくもなるし。取り敢えず広げてしまった風呂敷は畳むしかない理論で作られただけと言った方が早い締め方はあまりにも惨たらしい。終わり良ければ何とやらの逆という奴ですよ。

 とまぁこういった(本来は)主軸である部分でコケているとしか言い様がない以上、印象として悪くなってしまうのもやむなしというところ。これさえなければ、元々漠然としたスタートだったTNGに比べて、最初からきちんと練り込んで作ってきただけの事はある作品作りの上手さは素直に賞賛したいところではあるんだけどね。
 良い所はホント良いんだけどなぁ。口惜しい。